10月4日 インテックス大阪へ行って来ました。関西設計製造展を見学するためです。 よく「東京と見比べてしまう」という意見を聞きますが、目的を持って参加すればそれ なりに情報を収集できる筈です。 企業の方もコストパフォーマンスを絞っている筈なので出たい企業だけですので コンパクト故に効率良く回れるのかもしれません。 久しぶりでしたが、CAEコーナーは設計者CAEに重点をおいたアピールが目立ち、PDMと してはデーターの一元管理化が目立っていました。  私の商売、コンサルトは、例えば「有限要素法の解析だけ」なんてことはありません。 そのようなことはベンダーさんがカバーしてくれます。専門知識ではベンダーと競争する 気はありません。 コンサルタントは使い方やトラブル、教育、応用とかなり広範囲に及ぶのです。  特に、実機設計では熱の生成から放熱までを扱いますので「回路解析」で熱の生成を 見極め、「熱設計」で熱を逃がす算段をします。単一の機能・職能だけなんてことは ありません。  そういう意味ではコンサルタントとはある意味「コーディネータ」としての働きが 求められます。そのためには幅広い分野にわたっての知識が求められるのです。  今回、会場で「これは使い道があるのでは?」という気になった技術を紹介します。 ALTECHという会社が展示していた"LPKF-LDS"と言う技術です。LPKF自体はドイツの会社 ですがその技術内容は 1)特殊配合のプラスチックを射出成形し、 2)その曲面に下地処理をした後、 3)曲面上にレーザーで配線パターンを描写し、 4)無電解メッキでパターンを形成する というものです。  従来、この様なときには完成済のフレキシブル基盤を成型品上に接着していましたが、 直接描画することで「接着の信頼性を向上させてたもの」とのキャッチフレーズです。  従来でも成形品上にパターンを描画する技術はありましたが、パターンの接着強度が 弱く、信頼性の高い接続が得られていませんでした。今回は下地処理とレーザー描写と いう技術でこの点を克服しているということでした。  ただ、その形成メカニズムの制約から電力系は困難で、成形品の組み合わせによる信号 スイッチ等では既に実用化されています。 この技術はいろいろな応用が考えられますが、例えば電子機器の曲面に回路を形成できる ので超小型の立体回路とか、考えられます。ただし、部品実装をどうするか?といった 課題はありますが。